伝承文学研究会公式ブログ

by densyoubungaku

伝承文学資料集 全12輯

第1輯 神道物語集(一) 伝承文学研究会編 昭和41年刊

  石川タモ氏蔵「諏訪御由来之絵縁起」 (寺師三千夫・福田晃)
  徳江元正蔵「熊野御本地」 (徳江元正)
  国学院大学図書館蔵「洛陽北野天神縁起」 (村上学)
  天理図書館蔵「天神のゑんき」 (村上学)
  赤城神社蔵「赤城大明神縁起」 (小堀修一)
  鎌塚酉次郎氏蔵「上野国赤城山正一位大明神御本地」 (小堀修一)
  真下嘉一氏蔵「赤城山神宮本地伝」 (小堀修一)



第2輯 室町期物語(一) 伝承文学研究会編 昭和42年10月刊

  水戸彰考館蔵「もろかと物語」 (福田晃)
  臼田甚五郎氏蔵「むら松の物かたり」 (神谷吉行)
  広島大学蔵「横笛草紙」 (竹本宏夫・徳江元正)
  国会図書館蔵「清水の冠者」 (水原一・簗瀬一雄)
  神宮文庫蔵「しみず物語」 (水原一・簗瀬一雄)



第3輯 田植歌本集(一) 竹本宏夫編 昭和44年刊

  後藤本「田植歌本」(後藤道男氏蔵)
  藤井本「田植歌本」(藤井秀三郎氏蔵)
  武並本「御田うへうた」(武並恕氏蔵)
  永井本「田植歌」(永井鉄夫氏蔵)



第4輯 曽我物語 彰考館蔵(上) 村上学・徳江元正・福田晃編 昭和46年刊



第5輯 田植歌本集(二) 友久武文・久枝秀夫・渡邊昭五編 昭和46年刊

  「高松屋古本田唄集」(高松一市氏蔵)
  「増屋甲本」(渡辺敏臣氏蔵)
  「王泊利文久三年本」(野田寿祀氏蔵)
  「横路本」(横路一二氏蔵)
  「一ツ屋尾下本」(尾下孫兵衛氏蔵)



第6輯 曽我物語 彰考館蔵(中) 村上学・徳江元正・福田晃編 昭和48年刊



第7輯 田植歌本集(三) 田中瑩一・福田晃編 昭和49年刊

  「御田植寄歌」(景山正義氏蔵)
  「田植歌の寄合」(景山正義氏蔵)
  「田植歌帳」(奈須宥一氏蔵)
  「多宇江卯田」(横山幸則氏蔵)
  「五月の同胞」(長島十三日氏蔵)



第8輯 鎌倉本保元物語 北川忠彦・竹川房子・大井善壽編 昭和49年刊



第9輯 米沢地方説話集 水野道子編 昭和51年5月刊

  吉田家蔵「童子百物かたり」
  米沢図書館蔵「怪譚雨夜の伽」



第10輯 曽我物語 彰考館蔵(下) 村上学・徳江元正・福田晃編 昭和51年刊



第11輯 絵解き台本集 林雅彦・徳田和夫編 昭和58年12月刊

  金剛山矢田寺蔵「矢田地蔵大士絵解」 (林雅彦・渡浩一)
  林旭山師撰「善光寺如来絵伝」 (吉原浩人)
  往生寺・西光寺の絵解き「苅萱」 (徳田和夫・小林健二)
  千年祭本「道成寺縁起絵とき」 (林雅彦)
  上村弥衛家蔵「白山之本解」「白山開闢由来板書」 (小林一蓁)
  岩瀬文庫蔵「尾陽知多大御堂繪解」 (林雅彦・犬飼隆)
  長府図書館蔵「長州赤間関阿弥陀寺御絵解書」 (徳田和夫・林雅彦)
  法界寺蔵「三木合戦軍図絵解」 (徳田和夫)
  田中家蔵「六道絵相略縁起」 (林雅彦)



第12輯 室町期物語(二) 美濃部重克・田中文雅編 昭和60年8月刊

  山岸徳平氏蔵「たまも」 (美濃部重克)
  東京大学国文学研究室蔵「こあつもり」 (美濃部重克)
  藤園堂蔵「伏見ときは」 (田中文雅)
  サントリー美術館蔵「ふしみときは」 (田中文雅)
  逸翁美術館蔵「ふしみときは」 (小林健二)
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# by densyoubungaku | 2006-09-15 19:08
昭和30年代に入ると、左翼中心の研究状況に抗する形で、大学横断の「全国大学国語国文学会」が活動を開始する。そして30年代半ばには、時代別の国文学会も次々と発会する。やがてわたくしどもが入会して、文献中心の先達から袋叩きに会うことになった中世文学会も、その設立は昭和34年のことである。さらに30年代後半にはジャンル別の国文学会も続々と生まれる。伝承性をも許容する説話文学会は昭和37年、歌謡文学会は昭和39年に発会する。思えば国文学界も、戦後を越えて、本格的な研究を求める「花」の時代を迎えたと言える。わたくしどもの同人の多くは、昭和36年に、中世文学会の若手研究者で結成した「軍記物談話会」にいち早く参加している。

ところが、この大学を越えた国文学会設立のうねりは、国学院の徒弟制度を越えようとする“むつひ”にとっては、嬉しいことでもあったが、矛盾も生まれてきた。ヒューマニステックに学問の立場を求めて、特に渡邊昭五氏や福田は、積極的に新しい学会に参加して、1年に2度3度と研究発表を試みている。それならばもはや、“むつひ”は必要ないのではないか。身銭を切って会誌を刊行する意義はないのではないか。こういう議論のなかで、渡邊氏の強い意志で会誌刊行は続行することになり、福田の主張で、むつひ会をいちだんと学外に開くこととし、伝承文学研究会を名告る。昭和38年のことで、『伝承文学研究』第五号(昭和39年1月発行)の末尾には、会員名簿を掲げているが、そこには国学院内外の47名の住所を掲げている。

 (『伝承文学研究』第55号の巻頭言 「『伝承文学研究』の45年」〈福田晃氏〉より抜粋)
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# by densyoubungaku | 2006-09-15 18:50
「むつひ会」の意図は、それぞれの研究を鍛える発表例会と、自前で論文を公表できる会誌を作成することにあった。その会誌の刊行には、当然、出版費が用意されねばならない。わたくしどものほとんどは、週の4日は、高校の講師をつとめて生活費を稼ぐ貧乏院生であった。それでも純粋な誇りを堅持して、自己表現を試みたいというのだ。必死の覚悟で、1人あて月に600円を醵出することとした。当時、小生は公立の定時制の専任教員をつとめていたが、初任給は月額12,000円であった。およそ現在の20分の1程度であれば、600円は今日の12,000円に相当する。ちなみに現在の同人会費は、月額1,200円である。会計方は、比較的裕福であった渡邊昭五氏がつとめたが、彼とても自宅があったというだけで、高校講師であることは変りなかった。

昭和36年9月、会誌『伝承文学研究』創刊号を刊行する。会誌名は、日本文芸の伝承性を重んずる研究姿勢を標榜して決したものであった。表紙は、画家を志したこともある渡邊氏が水彩に筆で「伊万の世に一心」とデザインふうに描く。そして巻頭には、「むつひ会同人」の〈創刊の辞〉を掲げる。曰く、「その説は稚拙、その論は晦渋である。だが、今はかすかな光で燃える本誌も、……やがて赫々として燃え盛るであろう」と。その気負った原文は、福田が用意したものと記憶する。そして掲げる同人の論文は、その宣言通り、確かに稚拙であったが、国文学の新しい時代を切り拓こうとする自負の純粋さは、今も評価されてしかるべきであると思う。

発行は9月1日、総頁は64ページ、編集は福田晃・岩瀬博、発行者は渡邊昭五とし、印刷は今日の三弥井書店が引き受けてくれる。発行部数は300部、1部の頒価は120円、5号分の定期購読を500円として予約を募っている。しかし創刊号は、120部ほどは大学の方々に贈呈、直接購入いただけた方々は27名でしかなかった。それでも贈呈者の中で誌代120円を払ってくださった方が10名、大島建彦・中塩清臣・乗岡憲正の3氏は、5号分の大金をお届けいただいたと渡邊昭五氏の記録ノートには記されている。刊行費は36,000円、同人の意気は軒昂であったが、財政的には息も絶え絶えであった。


 (『伝承文学研究』第55号の巻頭言 「『伝承文学研究』の45年」〈福田晃氏〉より抜粋)
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# by densyoubungaku | 2006-09-15 18:27
昭和35年の春、わたくしどもは国学院大学大学院の修士課程2年目を迎え、責任をもって指導してくださる教授がおられないことに気づくのである。そして古代・記紀専攻の星野静夫、同歌垣専攻の渡邊昭五、中古・漢文学専攻の渡辺宏未、中世・平家物語専攻の岩瀬博、同義経記専攻の志田元、同神道集専攻の福田晃の6氏は、徒弟制度を越えたヒューマニステックな学問の立場を求めて相集い、「むつひ会」を結成する。それは「六つ魂」に「睦(むつ)び」をかけ、学究の切磋琢磨をめざして、月1回の発表例会を試みる。その会場は、所属する研究室を持たぬわたくしどもであれば、学外に求めざるを得ず、渋谷駅前の居酒屋「銀花」のお上さんに頼み込み、当分はその2階を借りることとする。当然それは、会の終了後は、階下で議論の飲み会となる段取であった。

 (『伝承文学研究』第55号の巻頭言 「『伝承文学研究』の45年」〈福田晃氏〉より抜粋)
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# by densyoubungaku | 2006-09-15 18:18

同 人 名 簿

石井 由紀夫 (北海道教育大学名誉教授)
岩崎 雅彦 (國學院大学非常勤講師)
大島 由紀夫 (群馬工業高等専門学校教授)
岡部 由文 (就実大学教授)
川崎 剛志 (就実大学教授)
菊池 仁 (山形大学名誉教授)
金 賛会 (立命館アジア太平洋大学教授)
小助川 元太 (愛媛大学教授)
小林 健二 (国文学研究資料館教授)
小林 美和 (帝塚山大学名誉教授)
小林 幸夫 (東海学園大学教授)
佐伯 真一 (青山学院大学教授)
佐谷 真木人 (恵泉女学園大学教授)
須田 悦生 (静岡県立大学名誉教授)
田中 文雅 (元就実大学教授)
辻本 裕成 (南山大学教授)
徳田 和夫 (学習院女子大学教授)
徳竹 由明 (中京大学教授)
中根 千絵 (愛知県立大学教授)
二本松 泰子 (長野県短期大学准教授)
二本松 康宏 (静岡文化芸術大学教授)
服部 幸造 (元名古屋市立大学教授)
濱中 修 (国士舘大学教授)
福田 晃 (立命館大学名誉教授)
真下 厚 (元立命館大学教授)
松本 孝三 (大阪大谷大学非常勤講師)
真鍋 昌弘 (奈良教育大学・名誉教授)
森 誠子 (九州産業大学准教授)

(『伝承文学研究』第66号・平成29年8月現在)

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# by densyoubungaku | 2006-09-15 18:09